「私の工夫カード」|見えない・見えにくい人の暮らしの工夫を、必要な人へ

「私の工夫カード」は、京都府視覚障害者協会(京視協)が制作する、見えない・見えにくい人の暮らしの工夫を紹介するカードです。
「お出かけ」「食べること」「読むこと」「メイク」など、毎日の暮らしに身近なテーマごとに、さまざまな工夫や役立つ情報が紹介されています。
必要な情報に出会うきっかけとして、眼科などでも配布されています。
「誰もが誰かのサポーター、なにわ体感!見たことないおおさか」で、パーソナリティを務めてくださっている石川佳子(いしかわ・よしこ)さんは、普段は京都府視覚障害者協会(京視協)で、視覚障害のある方への情報提供や支援に携わっておられます。
10月5日(月)からの放送では、石川さんが「体感リコメンド」のコーナーで、京視協が制作する「私の工夫カード」を紹介。見えにくさによる困りごとを抱える方に、暮らしに役立つ情報を届けたいという思いや、カードという形にした理由、そこに紹介されている暮らしの工夫などについてお話ししています。
このページでは、番組でのお話とあわせて、「私の工夫カード」に込められた思いや、カードで紹介されているさまざまな工夫についてご紹介します。
必要な情報を、まずは手に取れるカードで
見えない・見えにくいことで困っている方に、暮らしに役立つ情報をどのように届けるか。
京視協では、これまでもメールマガジン「色鉛筆」や書籍「見えない地球の暮らし方」などを通して、さまざまな情報を発信してきました。
そうした情報を、眼科を訪れた方にも気軽に手に取ってもらえる形で届けたい。そこで、必要な情報をコンパクトにまとめ、気軽に手に取ったり渡したりできる形として生まれたのが「私の工夫カード」です。
カードをきっかけに、「こんな工夫があるんだ」「こんな方法もあるんだ」と知ってもらう。そして、さらに必要な情報へつながってもらう。そんな入口として活用されています。
暮らしの中から生まれた、12種類の「私の工夫」
「私の工夫カード」は全部で12種類あります。
「食べること」「電子ルーペ」「お出かけ」「メイク」など、テーマはさまざま。見えない・見えにくい人が暮らしの中で取り入れている工夫や、役立つ道具・サービスなどが、テーマごとに紹介されています。
ここからは、12種類の「私の工夫カード」に掲載されている内容を、テキストでご紹介します。
1.私の工夫「食べること」
・クロックポジションとは、どこに何があるのかを時計の短針にたとえてものの位置を伝える手段。
食事を乗せるお皿の大きさ、食器の間隔などを手で触れながら、時計の文字盤にそって説明をうける。
一皿の中でも手前が6時、向こう側が12時、右手が3時、左手が9時。
2.私の工夫「調理」
・緑の野菜類は白いまな板、玉ねぎ・じゃがいもなど白い野菜は黒のまな板、ワンプッシュで一定量が出る調味料容器を使用
・電子レンジや家電製品のボタンに、ぷっくりともりあがったシールをよく使うボタンにだけ貼る
・IHクッキングヒーターは安全で掃除も楽
3.私の工夫「読むこと」
・スマホのOCRアプリで書類を読ませる
・録音機をメモ活用
・ペンライトと手持ちルーペの併用
・携帯用拡大読書機の使用
・黒い定規などを文章に沿って当てて、読みたい部分をガイド
・資料は点字ディスプレイで読む
・PCはデスクトップモニター&画面上部に拡大鏡機能を設定
4.私の工夫「下り階段」
①階段のはじまりがどこか見つける。段差らしきものが見えたら、その手前あたりからすり足で用心する。
②なんとなくでも階段が見えたら、そこから上に視線を移動させ、手すりがあるかどうか確かめる。できれば、手すりのある側に寄る。
暗いところや、階段の時だけでも白杖を使えると安心。折りたたみ式で軽量で細いタイプの白杖なら かばんの中に携帯しやすい。
5.私の工夫「電子ルーペ」
値札や商品説明など、小さな文字を手軽に拡大できる電子ルーペ。
拡大と白黒反転表示も可能。
ストラップをつけ、首からさげておくと使いやすい。
6.私の工夫「信号の見つけ方」
①横断歩道に立ち、手前の白線の端を見つける。そのまま白線の端を進行方向にたどる。
②横断歩道の向い側まで視点を移動させたら、その近くに電柱がないか探してみる。
③電柱らしきものが見つかったら、そのまま電柱に沿って視線を上へ移動する。
④信号機が視野に入る。
7.私の工夫「情報キャッチ」
制度やサービス、便利なアプリ、お役立ち情報にアクセス!以下の文言でネット検索してみてください。
・ニポラチャンネル
・しかくの窓
・サピエ図書館
・日本点字図書館わくわく用具ショップ
・弱視者ネットワーク「私の見え方紹介カード」
・視覚障害者パソコンアシストネットワーク(SPAN)
就労:「タートルの会」、「視覚障害者就労相談人材バンク」
8.私の工夫「ラジオあれこれ」
・NHKラジオ第2「視覚障害ナビ・ラジオ」
・JBS日本福祉放送 視覚障害者向け専用ラジオ放送。オンデマンドあり。
・ラジオ日本「小鳩の愛(こばとのあい)」 見えない見えにくいあれこれを対談形式で。ポッドキャストあり。
・ラジオ大阪(OBC)「話の目薬 ミュージックソン」 視覚障害者に役立つ情報、支援者の活動などを紹介。
・ニポラジオ スマホのアプリ・白杖や拡大読書器などの関連機器・便利なグッズの使い方、図書やイベントの情報をネットラジオでお届け。
9.私の工夫「お出かけ」
・夜でも目立つように淡い色の上着を着用
・反射材やライトを携帯
・スマホの歩行支援アプリを利用
・知らない場所にはガイドヘルパーさんと出かける
・迷ったらとりあえず止まり、信号などや人の流れなどを確認してから歩く。
・首を傾げるなどして困ってますオーラを出す。
10.私の工夫「パソコン」
・画面読み上げソフトを使用
・白黒反転画面、カーソルやポインターは拡大
・音声操作と拡大を併用
・使用頻度の高いキーに突点シールを貼る
・スクリーンリーダー:「NVDA 日本語版」、「PCHトーカー(株式会社 高知システム開発)」、「JAWS 日本語版(有限会社エクストラ)」
11.私の工夫「メイク」
・床屋さんで顔そり、美容院で眉カット
・ペンシル型の眉毛シェイバーで眉カット
・前髪は指先の感覚でカット
・2倍くらいの拡大ミラーを使用
・キラキラのハイライトで目元を明るく、クリームアイシャドーを指で塗布
・口紅は唇に近づけてから少しだけ繰り出す
12.私の工夫「レクリエーション」
・音声デイジー図書で読書
・テレビは解説放送で
・一人カラオケは自分のスマホアプリで選曲
・マラソンは伴走者と一緒に
・ラジオ実況を聴きながら球場で野球観戦
・ズームアプリでオンラインイベント参加
・副音声ガイドは「UDキャスト」や「ハロームービー」で、映画館へGO
「まずは知ってもらう」ことから、次の一歩へ
見えない・見えにくいことで困りごとが生じても、すぐに視覚障害者団体などへ相談することには、ためらいを感じる方もいらっしゃいます。
「私の工夫カード」は、誰かに相談する前でも、自分で手に取って情報に触れることができます。まずは暮らしに役立つ工夫があることを知ってもらい、「もっと詳しく知りたい」「相談してみたい」と思ったときには、その先にある情報や支援へつながってもらう。
石川さんは番組の中で、「まずは届ける、まずは知ってもらう」ことの大切さについてもお話ししています。
「私の工夫カード」は、必要な情報と出会い、次の一歩へつながるための入口のひとつです。
「私の工夫カード」の紹介
●発行 公益社団法人京都府視覚障害者協会(京視協)
●種類 全12種類
●サイズ 1枚 横148.5ミリ × 縦105ミリ(A6サイズ)
●カードの内容
表面には、京視協のメールマガジン「色鉛筆」や書籍「見えない地球の暮らし方」などの案内を掲載。
裏面には、テーマごとに暮らしの工夫を紹介しています。
●カードについて詳しく知る・ダウンロードする
京視協のホームページでは、「私の工夫カード」の詳しい情報をご覧いただけるほか、カードのPDFデータをダウンロードできます。
※ページの後半にダウンロードができるリンクがあります
▶京都府視覚障害者協会「私の工夫カード」のページ
●お問い合わせ
京都府視覚障害者協会
電話 075-462-2414
メール iroenpitsu-hensyubu@kyosikyo.sakura.ne.jp
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以上で本文は終わりです。


