伊丹市の小学校、魅力的なアイマスク体験会
2017年2月27日
伊丹市立南小学校が試みたアイマスク体験には感動した。
今やアイマスク体験は、そう珍しくはない。各地の学校で行われている。25日の土曜日、南小学校が催した自主学習会「みなサタ」は、ありきたりの行事とは異なる体験会だった。
生活、不便を補う手段、手引き支援の方法など、目が見えない・見えにくい人たちのことが丸ごと分かるように組み立てられていた。しかも最後まで50人の子供たちの興味を引いた。濱田昭二氏による身近な例での軽妙なショートスピーチも、子どもたちの理解を容易にしたのだろう。例えば、視覚障害者数と伊丹市民数、南小学校の生徒数を比較するなど分かりやすい話だった。
最後も良かった。体験会を終えて体育館を出る子どもたちを、ファーストウインドのメンバーがハイタッチで「またね!」と見送った。メンバーたちのこの粋な心配りが、子どもたちが町で視覚障害者と出会った時に一声かける勇気に繋がり、この体験会を先々思い出すきっかけになることを願う。
この体験会は、学校やPTA会長若松和子さんたちと、メンバー全員が一丸となって取り組んだ伊丹市内に活動拠点を置く視覚障害者団体ファーストウインドの会(濱田昭二会長)とが協働して行った。見えない・見えにくい人びとのことを分かって欲しいとの思いや熱気が感じられるこんな体験会が、各地に伝播普及することを期待したい。
写真は、目を閉じて上を向き、10円、100円などのコインを触覚で確かめる子どもたち。2月25日、伊丹市立南小学校体育館で。(JBS/T.K)