ここから JBS通信 2016年9月号 No.28 主な内容 1. リオ・パラリンピック 始まる 2. JBS新聞音訳ボランティアの会 3. 消費生活あどばいっち 第7回「目薬の効果を高めるには」 竹田幸代 4. 音訳ノート 第7回「誤読」 渡辺典子 5. JBS日本福祉放送 主な番組案内 6. ガイドヘルパー養成研修のご案内 7. 音訳ボランティア、始めませんか! 8. インフォ・ボックス 9. 編集後記、広告、奥付 1. リオ・パラリンピック 始まる 8月5日から21日の17日間、ブラジルのリオデジャネイロで開催されたオリンピック。日本選手団は、金12個、銀8個、銅21個―史上最多の計41個のメダルを獲得。体操男子団体の3大会ぶりの金メダルや日本のお家芸・柔道のメダルラッシュなど、連日、日本中が歓喜に沸いたのは記憶に新しい。 そして、いよいよ同じ舞台でパラリンピックが始まる。今大会は9月7日から18日の12日間で、22の競技が実施。うち、視覚障害選手が参加する競技は、次の11競技。陸上競技、自転車、馬術、視覚障害者5人制サッカー、ゴールボール、柔道、ボート、セーリング、水泳、カヌー、トライアスロン。さらに、この11競技の中で、日本人の視覚障害選手が出場するのは6競技。以下、視覚障害選手のみにしぼって、その6競技を紹介する。 ●陸上競技 長距離種目を中心に計7名が出場。注目は、前回のロンドン大会の5千メートルで銅メダルに輝いた和田伸也(わだ・しんや)選手。ロンドンではメダルに届かなかったものの入賞を果たした岡村正広(おかむら・まさひろ)選手、堀越信司(ほりこし・ただし)選手もリオ大会に出場する。 〈代表選手〉 岡村 正広(おかむら・まさひろ) マラソン 堀越 信司(ほりこし・ただし)  マラソン 和田 伸也(わだ・しんや)  マラソン、5千m、など 近藤 寛子(こんどう・ひろこ)  マラソン 高田 千明(たかだ・ちあき)  100m、走幅跳 西島 美保子(にしじま・みほこ)  マラソン 道下 美里(みちした・みさと)  マラソン ●ゴールボール女子 視覚障害者の団体競技であるゴールボール。4大会連続でパラリンピックに出場する日本女子チームは、ロンドン大会の覇者として、他国から警戒されることは必至。地力が試される今大会。重圧を乗り越え、連覇を成し遂げてほしい。 〈代表選手〉 安達 阿記子(あだち・あきこ) 浦田 理恵(うらた・りえ) 欠端 瑛子(かけはた・えいこ) 小宮 正江(こみや・まさえ) 天摩 由貴(てんま・ゆき) 若杉 遥(わかすぎ・はるか) ●柔道 パラリンピックの柔道は、視覚障害者のみが出場する。日本からは男子5名、女子2名の計7名が参加。注目は、ロンドン大会・100キロ超級の金メダリスト、正木健人(まさき・けんと)選手。また、アトランタ・シドニー・アテネで三連覇を達成した藤本聰(ふじもと・さとし)選手が二大会ぶりに出場する。 〈代表選手〉 北薗 新光(きたぞの・あらみつ)  73キロ級 廣瀬 悠(ひろせ・はるか)  90キロ級 廣瀬 誠(ひろせ・まこと)  60キロ級 藤本 聰(ふじもと・さとし)  66キロ級 正木 健人(まさき・けんと)  100キロ超級 廣瀬 順子(ひろせ・じゅんこ)  57キロ級 米田 真由美(よねだ・まゆみ)  63キロ級 ●水泳 日本からは、男子1名、女子3名の計4名が出場。注目は、ロンドン大会で銀1個、銅1個を獲得した木村敬一(きむら・けいいち)選手。昨年の世界選手権では、2種目で優勝。リオ大会ではロンドン越えに期待したい。 〈代表選手〉 木村 敬一(きむら・けいいち) 100mバタフライ、など 生長 奈緒美(いきなが・なおみ) 50m自由形、など 小野 智華子(おの・ちかこ) 100m背泳ぎ、など 笠本 明里(かさもと・あかり) 100m背泳ぎ、など ●自転車 自転車競技は、トラックとロードに分けられる。注目は、タンデムで出場の鹿沼由理恵(かぬま・ゆりえ)選手。鹿沼選手は、2010年バンクーバー・冬季パラリンピックのクロスカントリーで入賞を果たした経歴をもつ。リオでは、自転車で頂点を目指す。 〈代表選手〉 鹿沼 由理恵(かぬま・ゆりえ) ●トライアスロン 今大会から正式競技に加わった。スイム(0.75キロ)、バイク(20キロ)、ラン(5キロ)の順におこなわれる。視覚障害選手はガイドと一緒に出場し、自転車はタンデムを使用。注目は、代表選手の中で唯一の視覚障害者、山田敦子(やまだ・あつこ) 選手。今年の主な戦績は、アジアトライアスロン選手権1位、世界パラトライアスロンイベント・ストラックライド大会3位。  〈代表選手〉 山田 敦子(やまだ・あつこ) ロンドン大会での日本代表の獲得メダル総数は、16個(内訳、金5個、銀5個、銅6個)。これは、過去10大会では最低の記録。リオでは、オリンピックの勢いそのままに、2004年アテネ大会の最多52個を超える記録をつくりだし、2020年東京大会へ弾みをつけてほしい。 以下、日本人の視覚障害選手が出場する競技の実施日。日付は現地時間。 陸上競技 8日から18日 ゴールボール 8日から16日 柔道 8日から10日 水泳 8日から17日 自転車 (トラック)8日から11日(ロード)14日から17日 トライアスロン 10日から11日   2. JBS新聞音訳ボランティアの会 JBSの音訳ボランティアの勉強会「JBS新聞音訳ボランティアの会」が、三年目を迎えました。  この会は二カ月おきに開催。音訳技術の習得や、各ボランティアが抱える音訳の疑問などを話し合います。 入会は任意で、年会費は千円。ベテラン・新人関係なく、ボランティア同士、横のつながりをつくる場にもなっています。 3. 消費生活あどばいっち 第7回「目薬の効果を高めるには」 竹田幸代 目薬には、コンビニなどで気軽に購入できる第3類医薬品から、医師の指示がないと処方されない医療用まで、また、かゆみを抑える、潤いを与える、清潔に保つなど、種類も用途もさまざま。でも、目薬をさすときに注意すること、ポイントは同じです。 例えば、目薬をさした後、眼をパチパチしたくなりますね。実はこれはダメ。理由は目をパチパチさせると、せっかくさした目薬が流れ出してしまうから。また、目薬の容器がまつ毛にふれないように注意していますか?目薬をさすときには、絶対まつ毛などにふれてはダメ。まつ毛やまぶたには雑菌がいっぱい。目薬には目を潤す栄養成分が入っていることも多いので、容器の先から菌が入って、その栄養成分をエサに繁殖してしまいます。薬をさしているのか、菌を植えているのか、わからなくなるからだとか。 では、正しい目薬のさし方は? まず、手指を清潔にし、まぶたの上で親指と人さし指で環をつくる。OKの形ですね。環を広げて目をパッチリ開きます。ポトポトと数滴さしても流れ出してしまうだけ。適量の1滴をポトン。そっと目を閉じ、目薬が鼻などに流れていかないよう、やさしく目頭を押さえ1分以上。目薬が目に沁み渡るイメージ。何種類かの目薬を同時に使用するときは、サラサラしたものから、が基本。当然、さす順番を指導されている場合はそれに従います。そして、次の目薬をさすまで、できれば5分ほど時間をおく。これは先にさした目薬を後からさす目薬で洗い流してしまわないようにするためです。 また、目薬は口から入れるものでもなく使用量も少ないためか、使用期限を意識しないことが多いのでは?プールのバッグや引き出しの中に目薬見っけ、なんてこともあるかもしれませんが、即刻捨てましょう!使用期限の目安は開封後1カ月ですよ。 目薬は身近なものではありますが、間違いなくお薬なのです。使用方法を守りましょうね。 たけだ ゆきよ 消費生活アドバイザー。社会福祉法人日本ライトハウス情報文化センター サービス部勤務。きんきビジョンサポート(KVS)代表。 4. 音訳ノート 第7回「誤読」 渡辺典子 校正のない新聞音訳では誤読はあってはならないものです。近頃は、紙面にルビが増えたり、短時間でPCによる検索ができるようになったりして、誤読は少なくなりました。それでも、「誤読ゼロ」は容易に達成できません。音訳者はいつも、この誤読と戦っているのです。 誤読と言えば、その多くが漢字の読み方。しかも、案外単純な落とし穴があり、最近でも現職閣僚の名前などの誤読がありました。 以下、個人的に初期の頃に残したメモの誤読集から。正しい読み、誤った読みの順で。 気色ばむ(ケシキばむ・きしょくばむ)/人日(ジンジツ・ひとひ)/大輪(タイリン・だいりん)/潔い(イサギヨい・きよい)/極右(キョクウ・ごくう)/入国(ニュウコク・にゅうごく)/思惑(オモワク・しわく)/来日(ライニチ・らいじつ)/陽炎(カゲロウ・ようえん)/灰汁(アク・はいじる)/非力(ヒリキ・ひりょく)/世論(ヨロン・せろん)/奇しく(クしく・きしく)/間髪を入れず(カンハツをいれず・かんぱつをいれず)/過渡期(カトキ・かどき)/上下両院(ジョウカりょういん・じょうげりょういん)/新手(アラテ・しんて)/在家(ザイケ・ざいか)/自治省(ジチショウ・じじしょう)/曹洞宗(ソウトウシュウ・そうどうしゅう)/領袖(リョウシュウ・りょうそで)/他人事(ヒトゴト・たにんごと)/下半身(カハンシン・しもはんしん)。 これらはほんの一部ですが、一般的によく誤るもの、清音か濁音か、呉音か漢音か、熟字訓、文脈での読み方など、誤読と言ってもさまざま。頭の中のひきだしを増やし、その中身を豊かにするために、常に旺盛な好奇心をもっていたいものです。 わたなべ のりこ 音訳歴40年以上の現役ボランティア。各地で後進の指導・育成にあたる。               5. JBS日本福祉放送 主な番組案内 ・「第17回日本(にほん)ロービジョン学会学術総会」 9月中に放送予定。オンデマンド放送あり。 ・「JBSフォーラム 第2回予選会」 8月27日・土曜日と28日・日曜日。前半が13時から、後半が21時から。オンデマンド放送あり。 ・「今日の新聞 朝刊」  月曜日から日曜日の10時から12時まで。 ・「今日の新聞 夕刊」  月曜日から土曜日の16時30分から18時まで。 ・「新刊ラジオ」  月曜日から日曜日の19時から19時30分まで。 ・「IT情報アップデート」  月曜日から日曜日の9時30分から10時まで。 ・「らくらく生活」  月曜日から日曜日の20時30分から21時まで。オンデマンド放送あり。 ・「心のうた」  第1週と第3週の月曜日から日曜日。8時から8時30分まで。オンデマンド放送あり。 ・「JBSインフォ・ボックス」  月曜日から金曜日の12時から12時15分まで。 ・「新刊ラジオ」放送予定 9月5日 『しつもん仕事術』 9月12日 『売りたい気持ちと買いたい気持ちをつなぐ技術』 9月19日 『ウラル』 9月26日 『30日間で生まれ変わる!アドラー流 心のダイエット』 ・「第17回日本(にほん)ロービジョン学会学術総会」  8月26日・金曜日から28日・日曜日に新潟市で開催された同総会の模様を放送予定。日時、プログラムなどの詳細は、後日、JBSのホームページでご案内します。 6. ガイドヘルパー養成研修のご案内 同行援護従業者養成研修を実施します。 【一般】 9月17日・土曜日、18日・日曜日、19日・祝日・敬老の日 【応用】 9月24日・土曜日、25日・日曜日 会場 浪速区民センター  定員 各19名 受講料 【一般】 10,800円 【応用】 8,800円   問合せ 音友(おんゆう) 担当 森尾 電話 06(4801)0171  FAX 06(4801)7401  URL http://eye-eye.jp 7. 音訳ボランティア、始めませんか! JBS日本福祉放送では、新聞音訳ボランティアを募集しています。 活動内容は、朝日・日経・読売新聞のいずれかを生放送で音訳していただきます。放送時間は、朝刊が10時から12時、夕刊が16時30分から18時です。 ご興味のある方は、電話予約のうえ、スタジオ見学にお越しください。 電話 06(4801)7400 8. インフォ・ボックス 日本(にっぽん)ライトハウス展 全国ロービジョンフェア2016 西日本最大規模の視覚障害者用具・機器展。10月15日・土曜日と16日・日曜日の10時から16時、大阪市の難波御堂筋ビル、7階ホールと8階大会議室で。入場無料。問合せ。日本ライトハウス情報文化センター・サービス部 電話06-6441-0039。電話の受付は、火曜日から土曜日の10時から17時まで。 9. 編集後記、広告、奥付 編集後記   9月7日から、リオ・パラリンピックがスタートします。今大会は、2020東京大会の試金石。自ずと注目も集まります。個々の選手の活躍を期待するのはもちろんですが、先に開催されたオリンピックのように、チーム・ジャパンが一体となって、世界を驚かせてほしいと思います。 広告 音楽&JBSをUSENで! お問合せ・お申込みは、JBSまで。06(4801)7400 同行援護なら、音友(おんゆう)へ 音友は、見えない・見えにくい人びとの外出を支援します。ヘルパーの養成・研修も行います。 電話06(4801)0171  URL http://eye-eye.jp 奥付 JBS通信 2016年 9月号 №28 発行日 2016年8月25日  発行所 JBS日本福祉放送(社会福祉法人視覚障害者文化振興協会) 住所 〒534-0026大阪市都島区網島町4番12号  電話 06(4801)7400 ファックス 06(4801)7401 URL http://www.jbs.or.jp 発行者 川越利信 企画・編集 川越利信・金田直樹/レイアウト 佐藤庸子  定価 1部50円 ここまで