東日本大震災 視覚障害被災者支援ネットワーク インタッチ・レポート 第2号 2011.4.1

発行 東日本大震災 視覚障害被災者支援ネットワーク インタッチ
〒530-0057 大阪市北区曽根崎1-3-15
TEL 06-6311-1735~38 FAX 06-6311-1743
編集・製作 川越 利信・東 大悟・金田 直樹・竹田 幸代・海老澤 弥生

視覚障害被災者支援ネットワーク「インタッチ」は、3月20日から4日間、岩手県宮古市沿岸部に第一次調査隊を送り出した。宮古市沿岸部の視覚障害者の被災状況を調査すると同時に今後の支援活動の在り方を探った。

20日、秋田経由で盛岡に入る。

(写真)最前線の盛岡にはたくさんの外国人ジャーナリストが集まっている。伊丹から秋田に向かう機内ではスペインのテレビ記者と知り合った。
(写真)畑は雪に埋もれていた。

午後、岩手県立視聴覚障がい者センター、(社福)岩手県視覚障害者福祉協会、県庁の、保健福祉部と、8階に設置された大阪府・和歌山合同現地対策本部へ。

(写真)(社福)岩手県視覚障害者福祉協会には、インタッチの現地対策本部がある。
(写真)岩手県全域と宮古市の状況を調べ、岩手県庁の保健福祉課で安否確認のための意見交換を行う。

21日、開通したバスで宮古市に向かう。

(写真)山も谷川も、まだ厳しい真冬である。

駅前付近は停電で、電話も不通だが、被害は軽い。とはいえ、宮古駅近くの商店街も大きな被害を受けた。

(写真)歩道はむしろ危険で障害者や高齢者が通れる状況ではない。

駅よりも少し東側(沿岸部)は、光景が極端に異なり、惨状が広がる。
いたる所に車や船と倒壊した家が瓦礫の山を築き、連なっている。埃が舞い上がり、異臭の漂う危険な道を徒歩で避難所へ向かう。重い荷物が肩に喰い込む。

(写真)瓦礫の山を横に見ながら進むインタッチの第一次先遣隊。
(写真)自衛隊員の人たちが懸命で道路を確保している。
(写真)住いがあった所か、呆然と佇む女性の姿。

復興作業関係者のほかは、人はまばら。涙をこらえながら、「ご苦労さまです」、出会う人びとに声を掛け合いながら避難所を探し歩く。

(写真)宮古市役所は、1階、2階が損壊。停電中でオンラインもストップ。敷地には船が転がっている。
(写真)岩手県沿岸部 宮古市の避難所では、視覚障害者とその母親に出会うことができた。
(写真)避難所の仮設トイレは、寝起きしている所から離れていて、高齢者や視覚障害者には非常に不便であった。
(写真)ほかにも、「怖い、寂しい」と語る視覚障害者も。

宮古市によると、3月31日現在の同市の被災状況は、死亡者数が 362人、行方不明者が1,301人、避難者数が4,641人である。
宮古市在住の視覚障害者数は、178人(岩手県保健福祉部統計、平成23年3月31日現在)、安否確認ができているのは11人。

下記統計は、岩手県視覚障害者福祉協会、宮古市社会福祉協議会、岩手県立視聴覚障がい者情報センターの協力で、インタッチがまとめたもの。

障害者の状況(3月31日現在)
岩手県域の障害者数 56,097人
岩手県域の視覚障害者数 4,591人
内、視覚障害者福祉協会会員数 320人
その中で、推定被災者数(沿岸部被災地在住者)は74人で、安否が確認できているのは67%の50人である。

宮古市域の障害者数 2,462人
宮古市域の視覚障害者数は178人で、安否が確認できているのは、会員8人、非会員3人の11人で、わずか6%である。

岩手県沿岸部の視覚障害被災者の状況(3月31日現在)
久慈市 会員数 3名 安否確認者数 3人
宮古市 会員数 12人 安否確認者数 8人
釜石市 会員数 28人(内、大槌町3人) 安否確認者数 20人
大船渡市 会員数 30人(内、高田8人) 安否確認者数 19人
会員の推測被災者数は74人で、安否が確認できた会員は50人(67%)である。
盲学校卒業生非会員の安否確認者数 17人 
安否確認者数 合計 67人

災害時要援護者台帳の活用
宮古市保健福祉部によると、災害時要援護者の台帳に基づく支援活動は、現状(3月25日現在)では、活用されていない。
平成23年4月1日以降、随時、民生委員および自主防災組織に台帳および庁内で有する情報を提示する予定である。

行政、機能不全(3月22日現在)
宮古市役所の1~2階は津波で損壊しており、使用不可。停電中で、オンラインも停止中。行政機能が不全状態で、安否確認等の災害対策に対して手の施しようがなく、お手上げ状態であった。
その後、3月26日に、本庁舎の電気が全館、復旧。コンピューターも作動した。

支援物資
折りたたみ式の白杖や音声体温計、携帯カイロ等、持参した若干の物資は、宮古市保健福祉課に一部を、残りはインタッチ現地対策本部(岩手県視覚障害者福祉協会)に保管中。

現地からの要望
現地の視覚障害被災者から、次のような視覚障害者用具のニーズが届いています。ご支援のほど、よろしくお願いいたします。
1.拡大読書器
2.ルーペ
3.電磁調理器
4.点字タイプライター
5.音声時計
お問い合わせは、インタッチ事務所まで。
06-6311-1735~38

支援ネット インタッチ 協力団体名(平成23年3月31日現在)
 
JBS日本福祉放送((社福)視覚障害者文化振興協会)
(社福) 岩手県視覚障害者福祉協会
NPO法人 マイライフ・ステーション協会
NPO法人 神戸アイライト協会
ファーストウィンドの会
NPO法人 六星
今後も他支援団体と情報交換を密にし、ネットワークによる効果的な支援活動を目指します。

ツイッター、始めました!
@intouchJBS
視覚障害被災者の支援につながる情報の広場です。支援情報、待っています!
ツイッター内「intouchJBS」で検索下さい。

ご支援・ご協力に感謝申し上げます。ありがとうございます。
敬称は省略させていただきます。(平成23年4月1日現在)

支援活動でご協力くださった方々
村上 美文(株式会社 USEN)
株式会社 シュール
株式会社 バズ
大島 洋一
谷本 榮一
株式会社 イール・トウェンティ・ワン

支援物資でご協力くださった方々
大島 洋一 LEDベスト 4着
櫟 玲子 白杖 4本、反射リストバンド 34本、反射手袋 2個、反射タスキ 2本
株式会社 笹倉玄照堂 ライト付帽子 10個
野河特許事務所 防護服 3着

義援金・助成金でご協力くださった方々
鈴木 隆志(歌謡スポット編集社) 51,699円
特定非営利活動法人 ゆめ風基金 100,000円
医療法人社団 神戸クリニック/神奈川アイクリニック 100,000円
医療法人社団 四谷見附クリニック 100,000円
医療法人社団 ソルジェンテ タカナシクリニック 新宿 100,000円

他、義援金でご協力くださった方々
古畑 悦子
金子 美砂子
須崎 京子
西村 典之

被災者を受け入れてくださった方々
竹田たか子・鷹野恵一 シンガポール人宿泊 2名

ボランティア募集
現在のボランティア活動内容
1.電話やインターネットによる調査、情報収集・データ化  
2.安否確認用データ作成
3.広報資料の作成
4.新聞クリッピング作業・展示更新

(問い合わせ)活動場所は、インタッチ事務所。
〒530-0057 大阪市北区曽根崎1-3-15
JBS日本福祉放送曽根崎研修所1F
06-6311-1735~38
intouch@jbs.or.jp

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「インタッチ・レポート」のPDF、テキストをHPにアップ。また、生放送での新聞音訳番組や震災に関する情報も放送中。視覚障害被災者の安否情報など、JBS日本福祉放送まで。
ホームページ http://www.jbs.or.jp
電話 06-4801-7400
ファックス 06-4801-7401

編集メモ
3・11から、早半月。自衛隊と米軍の共同作業で被災者の捜索が今ようやく始まる所も。今回の災害の巨大さをあらためて感じる。私達は本当に微力ですが、視覚障害被災者の支援を続けます。第二次調査隊も間もなく出発します。

第一次先遣隊 写真レポート 岩手県沿岸部 宮古市は、第2号インタッチレポート(pdf)でご覧いただけます。